最後のプロパガンダ

2016.03.12 (土) お知らせ, コラム

女装、男の娘ブームという言葉がメディアで取りざたされるようになって約10年。その時代を牽引してきたもののひとつが「女装ニューハーフ プロパンダ」。

http://propaganda-party.com/

言わずと知れた日本最大の女装クラブイベントとして、この10年弱をリードし続けた。僕が編集に携わっていたSM誌『マニア倶楽部』の記事でも取材させてもらい、その後の『オトコノコ倶楽部』をつくるモチベーションとなった思い出深いイベントである。コラボイベントをしてそこで僕も女装するなど、とにかく深いかかわりを持った。地方の人たちはプロパの影響を受け、現地で大きな女装イベントを開催したりもした。

そんなプロパは今夜が最後。その歴史に、ひとまず終止符をうつ。ブームが去ったのではなく、ひとつの区切り、というのに近いかもしれない。女装はこの10年間、確かに流行っていたが、昔から連綿と続く「女装」はずっとあったし、ネット時代と共に顕在化して継承されている「女装」もある。コスプレにおける「女装」もあれば、宴会でのネタ「女装」もある。

プロパは、それら広い意味での女装を内包していた。許容量があった。イベント名の通り、本来は異なるジャンルのはずの「ニューハーフ」をも内包し、お客さんたちは多種多様だった。女装者はもちろん、女装者好きの男性・女性、女装に興味のある初心者、まったく女装に興味ないけど面白そうだから遊びに来ている人たち。幅広い年齢層。様々な職業の人たち。性的な女装、性的なものから距離を置く女装。とにかくカオスだった。近年は、そんなカオス状態から洗練されてきたように思う。必然的に来場者も減った。僕も最近は行っていなかった。もちろん行けばそれなりに楽しい。だが、初期の頃のカオス感が懐かしかった。

今夜はおそらく遠ざかっていた人たちも遊びに来るだろう。主催者の裏話トークもある。新宿二丁目。ひさしぶりに熱い夜になりそうだ。

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