「ある秋の日に①」(賀茂メグミ)

2016.11.14 (月) コンテンツ

※以下に掲載する文・写真は賀茂メグミさんの実体験を元にした投稿創作です。どこまでが真実でどこからが創作か、あるいはすべて真実なのか、想像しながらお楽しみ下さい。

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「ちょっと遠くの公園に、エッチな写真を撮りに行こう」

 ある秋の日、彼が提案しました。日の光のもと、淫靡な姿をした私の写真を撮ってもらえる、その魅力的な提案に、私は逆らうことができません。思わずうなずいてしまいました。

 どんな格好で行こうかしら。せっかくだから、うんと倒錯的なスタイルにしちゃおうかしら。様々な考えが頭をよぎります。撮影のことを考えると、仕事もなんだか手につきません。前日の昼間くらいから、「心ここにあらず」という状況にまでなっていたみたいで、同僚に心配されてしまうほどでした。

 ついに当日を迎えます。シャワーを浴び、髪を乾かしたら、いよいよ本日のコスチューム。裸のまま、クロームメッキされた細めのスチールチェーンで、自らの体を緊縛します。肩から胸、腰、そしてお尻から股間にかけて、ひし形を描くようにようにチェーンをかけていき、菱縄縛りみたいな形になるようにしました。

 続いて、乳首を絞り出すような形で、器具を使って乳首の付け根に黒いゴムリングを装着します。その後、ガーターベルトをつけ、黒いストッキングとショーツを履きます。鏡に映っている自分の姿は、とても倒錯的です。彼、喜んでくれるかしら。私、本当にこんな姿で写真撮られちゃうのかしら。

 もちろんこのままのかっこうで外出できるはずはなく、上に白黒チェックのシャツワンピースをまといます。あまり人目を引かないよう、地味めなものを選びました。襟元は首筋まで隠れ、丈もちょうどひざ上くらいまでの長さです。

 体に仕込んであるものとは対照的に、清楚な印象を与えるようなメイクをして、髪を整えます。編み上げて、首筋がきれいに見えるように後ろでまとめるような形にしました。鏡に映った私は、一見、ふつうの格好です。うん、これなら外出しても大丈夫。持って行くバッグの中には、エッチなお道具をいろいろ詰め込みました。

 迎えに来てくれた彼の車に乗り込み、いよいよ出発。運転してくれる彼と、他愛のない会話を楽しみますが、息をするたびに体に食い込むチェーンの存在を意識してしまい、乳首の根元を締め付けるゴムリングは、弱いながらもじんじんとした刺激を常に私の体に与えるのです。そのせいか、なんだか会話もちぐはぐになってしまいました。

 都心の渋滞を抜け、郊外まで高速道路を走ります。インターチェンジを降り、途中、コンビニに寄りました。私の服の下の秘密が店員さんにばれないかと、とても緊張したのですが、幸い、気づかれるようなことはありませんでした。

 目的地の公園の駐車場に到着。彼に先に降りてもらい、私は車内で最後の支度を整えます。まず、首に3連の金属チェーンでできた犬用の首輪を装着します。髪を後ろでまとめる形にしたのは、首輪がよく見えるようにするためでした。ただ、このまま外に出るわけには行かないので、首輪の上から隠すようにスカーフで覆います。

 ちょっと考えた結果、ショーツは脱いでしまいました。続けて、鮮やかな紅色のピンクローターを下のお口に挿入し、そこからコードでつながっているコントローラーをストッキングの太もものところに差し込みます。
 車から降りると、なんていい天気。秋晴れの下、スケートボードやウォーキング、読書を楽しんでいる人たちの姿が見えます。そんな中、私はチェーンで緊縛された体をワンピース1枚で覆っただけの格好でたたずんでいるのです。その背徳感に、軽いめまいを覚えるほどでした。

 彼と並んで歩き出しますが、なんだか足取りもおぼつきません。私の洋服に隠された部分がどうなっているのか、彼は今までの経験からだいたい気づいているみたい。

 しばらく歩いて行ったところで、彼が提案しました。

「ここで撮ろう」

 えっ、もっと人気のないところまで行くと思っていたのに、ここだとけっこう周りに人がいます。スケートボードを楽しんでいる人たちの姿が見え、その音もよく聞こえます。

「でも、ここじゃ見られちゃうかも」

「大丈夫。スケボーに夢中で、こっちなんて気にしていないよ。それにここは、ちょっと低くなっていて、死角だし」

 本当かしら。確かに、この場所は緩い斜めのV字状の溝になっていて、下まで降りると近くまで来ないと見えません。迷ったのですが、結局、私はその提案を受け入れました。

 彼はデジタル一眼レフカメラを構え、シャッターを切り始めます。リズミカルに響くその音は、まるで魔法のよう。私の意識は自然と撮影に没頭していきます。ポーズを指示する彼に従うまま、最初はふつうに着衣で撮影していたのですが、ほどなく指示はこのようなものに切り替わりました。

「スカーフ外して」

「上半身のボタンも外そう」

「服の合わせ目を両手で持って、開いて」

 恥ずかしいと思いながらも、その指示には逆らえません。言われるままに体が動きます。シャッター音が私をとりこにしていきます。私の体は、ゆっくりと、着実に燃え上がっていきます。

「一見、清楚に見えるのに、服の下、チェーンで縛られて、首輪して、すごくエッチだね。乳首も縛っちゃっているんだ」

「は、はい……」

 もともと、緊縛や野外露出に興味があったのは否めませんが、彼と付き合いはじめてから、私の性癖はますますアブノーマルな方向に加速されてしまったみたい。野外で緊縛された姿を撮られてみたいかも……と、実は以前に、私の方から彼にお願いしちゃっていたのでした。それが今、実現しているんだ、と思うと、その高揚感に、頭がくらくらしてきます。

 彼の指示に従うまま、私はワンピースの前ボタンを全部外し、ただ羽織っているだけの状態になってしまいました。ピンクローターが挿入された恥ずかしい下半身も丸見えです。

「これ、スイッチ入っているの?」

「いいえ」

「じゃあ、入れるよ」

 止める間もなく、太ももに差し込んであるコントローラーのスイッチを彼に操作されてしまいます。ピンクローターが振動を始め、ブーンというくぐもった音が下半身に響くと、快感が走り抜け、おもわず喘ぎ声を漏らしてしまいます。そんな私の姿も、カメラは冷徹に記録していきます。

「全部脱いじゃおう」

 えっ、ここで全部脱ぐの。人がけっこう近くにいるのに。心の準備は、まだまだできていません。でも、ピンクローターの振動の快感から逃れられない私の体は、そんな理性を置き去りにして、ゆっくりと袖から腕を抜いていくのです。

 服をかたわらに置き、私は裸になってしまいました。いえ、チェーンで緊縛して、首輪をつけて、乳首と下のお口を責められている、裸よりもっと恥ずかしい格好。私、そんな姿を昼間の公園の片隅でさらしているのです。ああ、ついにここまでやっちゃった。日中の公園で、私、とってもエッチな姿でいる。意識が思わず飛んでしまいそうなりますが、わずかに残った理性でふっと意識を外に向けると、スケートボードを楽しんでいる人の声や音が聞こえてきます。見つかるんじゃないかというどきどきで、あああ、もう、体がばらばらになっちゃいそう。

 服を再び着て、ちょっと休憩の後、彼が提案しました。

「おしっこ、してみようか」

 その言葉に、私の心は震えました。まだ誰にも見られたことのないシーンです。恥ずかしいけど、でも、でも、今ならできるかも。それに、実は私、ちょっとこの命令を期待していたのかもしれません。行きに寄ったコンビニでトイレに行こうかと思ったのですが、結局行かなかったのです。

【つづく】

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